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正しい産婦人科の選び方

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妊娠・出産について一緒に考えてみましょう。
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パートナーの男性の役割は「付き添うこと」だけではない

妊娠・出産の主役はいうまでもなく女性ですが、私はパートナーである男性にも、わが子が母体のなかで育つ過程から、ぜひ積極的に関わってほしいと思っています。

確かに、父親は子を孕むことはできませんが、それ以外のことで協力できることは意外に多くあります。たとえば家事の分担もそうですし、妻の相談にのるなど精神的なサポートもそうです。

また妻が母体や胎児に負担をかけるようなことをしていたら、注意して軌道修正をするのも夫の重要な役目です。何でも「妻まかせ」や「妻のいいなり」になるのではなく、父親として主体的に行動できるようにすることです。

父親としての役割を果たすのに必要なのは、母体や胎児についてよく知ることです。妊娠中の女性の体がどのように変化していて、食事や生活のなかで気を付けなければいけないことは何か、それをよく理解してください。最近は男性も読める育児書が増えていますから、そうした書籍で勉強したり、産院で両親学級などの機会があれば、ぜひ時間をつくって出席したりしてください。

 

また最近は、夫が妻の分娩に立ち会う「立ち会い出産」も増えています。立ち会い出産は、元々夫に陣痛の間、介助をさせたアメリカのラマーズ法に起源があるとされています。つまり立ち会い出産は、夫が妻をサポートし、分娩を介助することに目的があります。

立ち会いといっても夫がただその場にいるだけでは、意味がありません。「この際、出産シーンを見ておこう」「感動の瞬間をビデオに撮っておこう」といった見物みたいな態度では、命がけで分娩に臨む母と子に対して失礼ですらあります。

 

よい立ち会い出産をするためには、やはり勉強が必要です。アメリカのラマーズ法(呼吸法によって陣痛の痛みや緊張を和らげる出産法)では、夫が分娩に参加することを勧めていますが、次の三つをクリアしていなければ分娩室に立ち入るべからずと指導されます。

①妊娠に対する正しい理解と認識

②妊娠中の合併症を予防するためのサポートとケア

③分娩への正しい理解

つまり、分娩を理解して呼吸法をリードしたり、腰をマッサージするなど陣痛の痛みを逃すケアを行ったりして、分娩の進行を助けるのが本当の意味の立ち会い出産です。立ち会いを希望するときは、夫の役割をよく理解し、しっかり準備をして臨むようにしてください。

なお「血を見るのが苦手」といった男性は、無理に分娩室に入る必要はありません。夫のほうがパニックになったり、分娩室で卒倒されたりしても困ります。

大切なのは、父親の自分も「出産の当事者になる」という覚悟です。

妊娠中の妻を思いやって日頃からできるだけのことをしていれば、分娩の瞬間にその場にいなくても、立派な「立ち会い出産」になります。

小川 博康
監修:小川クリニック院長 小川 博康医学博士/日本産科婦人科学会専門医

昭和60年 日本医科大学卒業。同年 同大学産婦人科学教室入局。 平成9年 日本医科大学産婦人科学教室退局後、当クリニックへ帰属。 大学勤務中は、一般産婦人科診療、癌の治療を行い、特に胎児診断・胎児治療を専門としていた。「胎児に対する胎内交換輸血」 「一絨毛膜双胎一児死亡例における胎内手術」など、世界で一例しか成功していない手術など数々の胎内治療を成功させている。

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